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普遍的に大切なこと

ITの進歩により、フリーランスとして働く生き方を選択する人は今後も増え続けるという予測がある。企業に属することなくお金を稼ぐハードルは年々低くなっている。「クラウドソーシング」、「シェアリングエコノミー」などの流行により、主婦であっても自宅で簡単にお金を稼ぐことが可能な時代となっている。自由に働く方法を伝える本は、飛ぶように売れる。一部の人々はそういった教えに敏感に反応し、陶酔している。確かに大きな流れをうまく捉えているように思う。未来の社会では、現在より多くの選択肢が個人に与えられていることは間違いない。いくつかの常識も変化するだろう。では、働き方が多様化する未来の社会において、現代と変わらず残り続ける、働く上で普遍的に大切なこととは一体何か。近頃そんなことをよく考えている。

いかに働き方が多様化したところで、個人で完結するビジネスは世の中に存在しないので、仕事をする上で他者との関わりを完全に断ち切ることはまず不可能である。つまり、何かしらの形で、必ず個人と個人が結びつく必要がある。例外はない。これは今後も、おそらく長い間続くことのように思う。では、その個人と個人を結びつけるものとは何か。それは、共通して信頼であるように私は思う。どのような形式であろうと、働くとなると必然的に最も重要になるものだ。

辞書によると、 信頼とは、「ある人や物を高く評価して、すべて任せられるという気持ちをいだくこと」とある。お金とは信頼が形になったものだとよく言われるが、確かにそう思う。おそらく信頼は普遍的に大切なことのひとつだ。そして今後、信頼の重要性はますます高まっていくように思う。

今流行りのシェアリングエコノミーというタイプのビジネスにおいて、信頼は重要なキーワードとなっている。

Airbnbであれば、我が家のスペースを知らない人に貸し出すわけだが、それこそ信頼がなければ成り立たない。サービス内にあるレビュー機能、プロフィールなどを参考に、そのユーザーを我が家に招き入れるか、招き入れないかを決定する。しかし、しばしばその決断は誤ったものとなる。なぜこのような失敗が生まれるかというと、信用度を示すデータが不足しているからだと言えるだろう。つまり、信頼してはならない人間が正確に可視化されていないということだ。

物は「買う」時代から、必要に応じて誰かから「シェア」する時代になると巷ではよく言われているが、それは紛れもなく、面識のない個人と接触する機会が増えるということであり、間違いなく今より信頼が重要になってくる。信用度を示すデータが不足しているという問題は、より一層深刻になるだろう。逆に捉えると、この問題さえ早急に解決してしまえば、多くの独創的なアイデアが世に普及するだろう。信頼に関するありとあらゆる個人の情報、素性が一箇所に集約されるようになれば、解決できる話ではないだろうか。

これはグーグルグラスのようなウェアラブルデバイスの進化により成し遂げられると私は予測している。オンラインがそうなったように、オフライン(=現実世界)においても、匿名性から実名制へのシフトが起こるはずだ。そうなると、一目見るだけですれ違う人々の情報が確認できる。街中で悪いことをすれば、すかさず周囲の人々から「Bad!」の評価をつけられ、それは様々なサービスにおける信用度に影響を及ぼす。少々窮屈かもしれないが、オフライン、オンライン関わらず、個人の全ての振る舞いが評価という形式で可視化されるはずだ。

今のオフライン(=現実世界)は匿名性が高過ぎる。それゆえに様々な摩擦が生じているように思う。近隣に住む人々や、夜道ですれ違う人々の情報は一切知らされることはない。そのため不安が生じ、対立関係に陥る。不祥事を起こしたお店に人が集まらなくなるように、不祥事を起こした個人にはより厳しい処置が下される時代がいずれ訪れるに違いない。まるで犯罪歴のように「Bad!」が可視化される世界。そのような未来はすぐそこまで近づいているのではないだろうか。

そろそろ妄想を止めて、就寝することにする。

酒匂

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